アレックス・シンガーの私的な執筆とアート

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http://https://www.alexsingerproject.org/

 

私自身、物書きとしてまた芸術家として、「芸術と文字」の組み合わせの力強さは何なのかと自問します。芸術家の芸術作品の横に言葉を見るとき、芸術作品そのものだけでは表し切れない親密さと実直さを感じ取り、心地よく感じるのは何故なのでしょう?

芸術は芸術だけで成り立つべきではないのか?イメージに伴う言葉が本当に必要なのでしょうか?誰もが分かる普遍の言葉で語るのが、芸術の目的ではなかったのでしょうか?

 

ユダヤ歴アブ月9日、断食の日に、パルデス協会を訪ねた時に、そんな疑問や色々が湧いてきたのでした。断食から気を紛らわせるため、多くの人と一緒に講堂に入ったのですが、すぐに私は廊下に惹きつけられていました。そこにはアレックス・シンガーのスケッチが、彼の日誌の抜粋と共に飾られていました。彼の家族の回想と相まって、アレックス・シンガーの人生についての話しは、とても親密で完結したものに感じられたのです。

 

アレックスは1987915日にテロで亡くなりました。当時、彼は25歳で、コーネル大学を卒業後すぐにイスラエル国防軍に徴兵される予定でした。アレックスは彼の年齢を超えた賢明なメッセージを残してくれました。人生を顧みましょう。あなただけに見える一瞬一瞬を立ち止まって祝いましょう。あなたが誰であるか、どんな夢を持っているのか話しましょう。勇気があるなら、書き出してみましょう。描き出してみましょう。それによって、あなたの遺産、そしてあなたがどのように人々の記憶に残るのかが決まるのです。

 

展示はパルデス協会にて、2019年エルサレムの夏

 

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